谷川流ファンが分析する「涼宮ハルヒ」とそれ以外の作品たち

谷川流という作家を知っていますか? 『涼宮ハルヒの憂鬱』で一躍有名になったライトノベル作家です。この作品はライトノベルの中でも特にメディアミックスされて多くの人を虜にしました。では「ハルヒ」以外の作品は? というと……? 谷川流ファンの私がその魅力を分析・考察したいと思います。

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『学校を出よう!-escape from the school-』は難解すぎた?

      2015/10/22

谷川流は雑誌「電撃萌王」で「電撃!イージス5」を連載している最中に、

「涼宮ハルヒの憂鬱」で角川スニーカー大賞を受賞したのは前述のとおり。

 

それに焦ったのは電撃系列を出版しているメディアワークス。

自分のお抱えの連載作家が他社で賞を受賞したのだからさあ大変。

急ぎ、谷川流に何か1作品できないものかと催促をする。

 

すると谷川は、

ハルヒとは別の案で考えていた作品がある。

と答えたという。
角川スニーカー大賞受賞が3月で、刊行が6月。

その3か月の間になんとか新作を仕上げ、大賞にあやかり同時に発売。

そうしてできたのが『学校を出よう!-escape from the school-』である。

 

『学校を出よう!-escape from the school-』

 

以下、『学校を出よう!-escape from the school-』のあらすじ。

 

超能力者が集められた学校、EMP学園。

主人公は何の力も持っていないのにこのおかしな学園に入れられた。

 

その理由は妹にある。

交通事故で亡くなった妹・春奈が幽霊になって現れ、以来主人公に取り憑いているのだ。

 

『学校を出よう!-escape from the school-』主人公と春奈

 

このおかしな学園では、超能力が原因のおかしなことばかりが起こる。

ただの一般人であるはずの主人公は、いやいやながら、そんなおかしな事件に巻き込まれていく。

 

この作品には重要なポイントがある。

それは、超能力者は世間から秘匿された存在である、ということだ。

 

『学校を出よう!-escape from the school-』挿絵

 

こんなおかしな力はこの現実にあってはならない、少なくともきちんと科学的に説明のつくようになるまでは。

なので学園に通う生徒たちは世間から隔離されているというのが現状。

主人公がうんざりするのもうなずける。

 

『学校を出よう!-escape from the school-』挿絵

 

この設定に谷川流らしさが出ている。

彼は空想の世界ではなくあくまで現実にこだわるのだ。

 

涼宮ハルヒもそうだろう。

なんといってもあのプロローグ。

 

『涼宮ハルヒの憂鬱』口絵

 

子供の頃に主人公は宇宙人などの空想の存在を夢見ていた。

誰でも一度はそういう経験をするだろう。

このつまらない現実よりも漫画やアニメのような世界のほうが楽しい。

ああ、俺もそんな世界で生まれたかった、と。

 

しかし、現実にそんなものはいない。

高校生になる頃には現実を思い知り、空想の存在に憧れることはなくなった。

 

ここから物語が始まる。

あくまでこれは現実である、と。

何より読者が主人公に感情移入しやすい。

 

物語は始まりが肝心。

しかし、『学校を出よう!-escape from the school-』は最初の1巻が難解すぎたのが問題だ。

 

それはどういうことか?

次回から「学校を出よう!」シリーズを「涼宮ハルヒ」シリーズと対比しながら詳しく解説しよう。

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